中国の習近平氏が仏など国賓訪問へ 米欧の包囲網にくさび打つ狙いか

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北京=畑宗太郎 パリ=宋光祐
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 中国外務省は29日、習近平(シーチンピン)国家主席が5月5~10日、フランスセルビア、ハンガリーの3カ国を国賓訪問すると発表した。EU(欧州連合)の主要国であるフランスとの良好な関係をアピールし、EUに広がる対中脅威論を和らげ、米欧の対中包囲網にくさびを打ち込む狙いとみられる。

 習氏の欧州訪問は2019年以来。訪仏もそれ以来で、今回は両国の国交正常化60周年に合わせたものという。

 中国外務省の林剣副報道局長は今回の訪仏を機に、「未来志向で互いの政治的信頼をさらに深め、全面的戦略パートナー関係を新たなステージに進める」と語った。仏大統領府によると、習氏はマクロン大統領とともに南仏も訪れる予定という。「中欧関係の健全で安定した発展に新たなエネルギーを注ぎ、世界の平和と安定に新たな貢献をする」とも加えた。

 4月上旬に訪中したセジュル…

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    吉岡桂子
    (朝日新聞記者=中国など国際関係)
    2024年4月29日23時15分 投稿
    【視点】

    習氏を待つハンガリーの首都ブダペストでは、400人規模の大訪問団でローマ教皇並みの警備が敷かれると噂されています。中国のBYDやCATLなどEV関連企業の進出が続くハンガリーでは空港と市内を結ぶ鉄道を中国の資金で敷く計画が持ち上がっています

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